2025/7
神奈川県弁護士会は土地を探しております!
阿部 泰典
現在、JR関内駅前の旧市庁舎跡地に地下1階、地上33階、塔屋2階建ての関内築では最も大きいビルとなる「BASEGATE」が建設中です。
私は、現在、神奈川県弁護士会の新会館調査検討委員会に所属し、委員長の任に就いています。この委員会は、何をしているかと言いますと、神奈川県弁護士会の会館(横浜地裁と横浜地検の隣に建っています。)は、築50年を経過しており、老朽化が進んでいるため、本来ですと、建替えをしたいところなのですが、会館の敷地となっている土地は国から借りているもので、借地借家法の適用のある建物所有目的の借地契約ではなく、国から使用許可を得て使わせてもらっている土地で、国からは建て替えは認めない、すなわち、建て替えをするなら土地を返してくれと言われております。
真ん中の12階建てのクリーム色の建物が裁判所で、その横の5階建ての白色の建物が弁護士会館
そのため、今すぐではないにしても、何年かのうちにはどこかに土地を購入して建物を建築するか、建物(の全部又は一部)を賃借するかを選択しなくてはなりません(以下「会館移転問題」といいます。)。新会館調査検討委員会は、主にこの会館移転問題を検討する委員会です。土地を購入するには売りに出ている土地があることが前提になる訳ですが、裁判所と検察庁が関内にあるため、弁護士会としても出来れば会館は関内に持ちたい訳ですが、果たして会館として相応しい関内の場所に売地が出るのか、土地を購入して建物を建築するにしろ、建物を賃借するにしろ、お金の掛かる話ですので、神奈川県弁護士会所属の会員(弁護士)(現在、約1800人)の合意形成が可能なのか、など問題が山積みで、気が重たい業務です(ちなみに、弁護士が弁護士会の委員会の業務を行う場合、基本的に報酬は無く、無償です。)。
話を冒頭に戻しますと、過日、土地・建物探しの相談に乗ってもらっている不動産業者よりBASEGATEを見学してみないかとの話があり、6月23日に見学してきました。
建物はまだ建設中のため、工事業者がたくさん出入りする中、既に完成しているフロアーを恐縮しながら見学させてもらいました。
不動産業者によれば、BASEGATEの売りは、横浜スタジアムが丸見えでシーズンシート無しで毎試合観られ、シーズンシート代を考えれば、賃料も安い!とのことでした(笑)。
実際に見学してみると、本当に横浜スタジアムが丸見えで、野球好きの私にとってはとっても魅力的なうえ、横浜港の眺望も素敵で、私は、BASEGATEが一気に気に入りましたが、現在の会館の床面積(約600坪)と同等の広さをBASEGATEで借りるとなると、年間にすると、現在、国に支払っている土地使用料の16倍くらいの賃料を支払わないといけないため、会員の賛同は得られそうにありません。